森 信三 運命をひらく 365の金言 9 「三つの段階」

三つの段階

 すべての物事は、三段階に分けて考えることができましょうが、
この場合、最もいけないのは、口汚く叱りながら、
後になっても、一向悪かったと思わない人間でしょう。
次は事がすんでしまってから、「アアまで言わなくても
よかったのに」と後悔する人間。その次は、
怒りの言葉が出そうになったその瞬間「アッここだ!!
ここだ!!」と喰い止める人間というふうに、
大別してこの三種に岐れるでしょう。そして最後の、
まさに起ろうとするに先立って「イヤイヤここだ!!
ここだ!!」と自ら制し得る人、これはよほど
修養の至った人でないと、なかなかそこまではいけないですね。

森 信三 運命をひらく 365の金言 10 「本との縁づくり」

「赦しとは、もとより起ってはいないことを
知覚しないことにより、実在しないものに対して
適切に応答するようにと、あなたに求めるだけ」

もとより起っていないとは、起っていると
思っている普通な考えでは無理無理ですね。

まずこれは起っていないことだと心から
思えるのかを試されますね。
それができないと、やはりこれは、この知覚は
真実だと普通に思います。
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森 信運命をひらく 365の金言 48 「人間として大事な二か条」

人間として大事な二か条

 人間として大事なことはたくさんあって、それらを一々あげ出したら、まったく際限のないことだといってもよいでしょう。ですから、それらを一々ならべるよりも、それらをギリギリの処までしぼって行って、最後に残るものは何かということをハッキリさせることのほうが、実さいにはより大事ではないかと思うのであります。

 ではわれわれ人間として、色いろ大事なことがありながら、最後のギリギリ一つの手前のところまでしぼってゆくと、

 (一) 一たん決心した以上は、必ずやり抜く人間になるということ

 (二)もう一つは、人に対し親切な人間になるということ

以上の二つだと思うのであります。

 

森 信運命をひらく 365の金言 47 「人間の生命に値する生き方」

人間の生命に値する生き方

 この地球上には、人間以外にも無数に他の生き物がいるにもかかわらず、われわれはとくに「人間」としてこの世に生まれて来たわけですが、しかしそれはなんらわたくしたちが努力したせいではありません。

 つまりわたくしたちは、自分として何ひとつこれという努力もしないのに、こうして一切の生き物のうちで、いちばん高い位置にある「人間」としての「生命」をあたえられたわけであります。

 したがってわたくしたちは、どうしてもそれに値するるような生き方をしなければならぬわけであります。
 
 大事なことは、この「人間」としてのわたくしたちの一生は、二度とやり直しの利かぬものだということであります。

森 信運命をひらく 365の金言 46 「自己を鍛える最上の場所」

自己を鍛える最上の場所

 河水の濁りを清めるには、まず遡ってその源を清めるほかに途はありません。
 同様にわたくしどもも、自己を鍛える最上の場所は、結局は家庭のほかにはないでしょう。
 かくして家庭生活こそは、実に人間修養の根本道場というべきであります。
 もしこの趣が分かって、家庭おけるわが生活の根本的な立て直しの覚悟が決まったとしたら、もうそれだけでも、その人の態度の上に、一種の緊張が見られることでしょう。

 すなわちそこには、未だかって見られなかったような凛子たる人間的緊張と、それに伴うゆかしさがうかがえることでしょう。

森 信三 運命をひらく 365の金言 45 「出処進退の問題」

出処進退の問題 

すべて物事は、平生無事の際には、ホンモノとニセモノも、偉いのも偉くないのも、さほど際立っては分らぬものです。ちょうどそれは、安普請の借家も本づくりの居宅も、平生はそれほど違うとも見えませんが、ひとたび地震が揺れるとか、あるいは大風でも吹いたが最期、そこには歴然として、よきはよく悪しきはあしく、それぞれの正味が現れるのです。
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森 信三 運命をひらく 365の金言 11 「実践の第一の秘訣」

実践の第一の秘訣

 実践=実行の秘訣ですが、わたくしは、
それは決意し覚悟を決めて、まるで断崖から
身をおどらして飛び降りるようなつもりで、
着手するほかはあるまいと思うのです。
ところが世上多くの人は、この種のこつというか
呼吸というか、それを知らないで、ただ頭の中で
考えるだけですから、やがてそれをやるのは、
めんどう臭いということになって、せっかくの
よい考えも、つい実行に移されないで、そのまま
消えてしまうことが、少なくないわけです。

 つまり、せっかくよいことを考えても、
単に頭の中で、青写真にしてみただけで、
やがてまた、頭の中から消え失せるわけであります。

 かくして実践の秘訣とは、要するに自分の思いついた
考えは、時をおかず、ただちに実践に移すという
ことであり、それには、一大決心、覚悟をもって、
まるで、断崖から身をおどらすようなつもりで、
ただちに実行に移すことであります。
同時に一旦着手しさえすれば、その後は
比較的容易ですから、実践の秘訣は、結局
まず着手するということであり、さらには、
それへの、決意といってよいかも知れません。